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Japanese Hiphop のアルバムについての主観的感想を述べていきます。あなたが日本語ラップを好きになるきっかけになれば幸いです。

『KEN THE 390 真っ向10番勝負』真っ向勝負/KEN THE 390

アーティスト: KEN THE 390

アルバム: 真っ向勝負

リリース: 2016/02/10

 

さあ、今回はKEN THE 390のミニアルバムの感想を書いていきましょうか。

どうでもいいですがKEN THE 390って書くの面倒ですね(笑)

この先はKENさんと書かせていただきます(笑)

 

初めてKENさんの曲を聴いたのは多分マボロシの「饒舌エクスプレス」です。キレッキレのラップでかっけえええってなったのを覚えています。

それから漢さんとのバトルを見てフリースタイルも出来んのかってなってさらに注目するようになりました。

しかし音源に関してはYouTubeに上がっている曲をチェックするぐらいしかしてませんでした。

なので音源集としてしっかり聴くのは今回がほとんど初めてです。

(シングルコレクションも聴いてたのですが、これは気に入った曲しか聴いていなかったので)

 

 

ですがこれはミニアルバムなんですね。

アマゾンにはスペシャル・リミテッドCDって書いてました。

なんだスペシャル・リミテッドCDって。かっこいい名前ですね

まあ12曲も収録しているのでほとんどアルバムですけど。

一応本人のブログではアルバムと紹介していました。ふむふむ

 

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さあ、今回はタイトルが「真っ向勝負」ですので、まさしく勝負してもらいましょう。

 

そう、KENさん vs 客演 です。

 

題して

 

「KEN THE 390 真っ向10番勝負」

 

です!!

 

判定は完全に僕の独断です。

それではいきましょう!笑

 

 

01. 真っ向勝負 feat. MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻, KOPERU, CHICO CARLITO, 晋平太(Prod. DJ WATARAI

 一曲目。まさしくアルバムの名前でもある曲ですね。 非常に勢いがあります。

ほぼ間違いなくテレビ番組のフリースタイルダンジョンを意識した曲でしょう。全員が関係者ですから。オープニングで使えそうですけどね。

さあ判定! 

 

勝者・KOPERU

 

彼のラップのうまさは凄いですね。Dream Onと男子自由形しか聴いたことがありませんでしたが、やはり彼はうまい。正直舐めてました。なんせ聴き取りやすい。それに勢いがある。

「始めるぞダンジョン 開きな冒険の書 呪文のような独自の表現方法」

この出だしでやられました。

さらに

「俺はモデルよりも姫に興味がある 今日も射止めるためにまた神がかる」

これはフリースタイルダンジョンでのT-Pablowとのバトルのアンサーでもありますね。

 他の人にも触れておきましょう。次点はニガリとチコカリートですかね。やはり勢いと気迫があります。ニガリのダミ声がたまりませんね。チコカリートの人名を使うのがかっこよくて好きです。

 その次にKENさんですかね。うまいんですけどこれだけ数もいたら、KENさんの声は少し地味に聴こえます。まあ一番手なんで仕方ないですけどね。

 そして特別賞は晋平太です。

・・・彼は一人だけ違う次元ですね。正確には違う方向性ですね。彼のアルバム「DIS IS RESPECT」にもこんなバースはありませんでした。「客演だからとにかく踏んでやれ」みたいな気持ちだったんでしょうか。ここまで踏んでかっこいいんですが、やはり少しダサいようにも。だが僕はそこが大好きです。

 

 

02. Make Some Noise feat. ZORN, NORIKIYO(Prod. DJ WATARAI

 さあ二曲目。これはシングルの配信で先に聴き込んでいました。フリースタイルダンジョンのライブでKENさんが一人でやっていたのを見てそこから知りました。HOOKにもあるように「声あげる」ことを歌っています。戦争、平和、右翼、左翼・・・そんな言葉が連想されます。内容もそうですが、三人ともとにかくスキルが高い。これはだいぶ悩みました。しかし結論は出ました。

 

勝者・KEN THE 390

 

 もともとフィーチャリング曲は客演の方が有利ですが、この曲のKENさんは決して負けていませんでした。 不利な状況で負けていない、これはもはや勝ちではないでしょうか。ですが一番好きなフレーズはZORN

「見た目は大人 頭脳子供 俺は逆コナン」

ですね。なんて頭のいい言い回しなんだと。

NORIKIYOのバースの終盤も好きです。ぜひあなたの耳で確かめてみてください。

これでKENさん一勝です。

 

 

03. 足りない!! feat. TAKUMA THE GREAT(Prod. MONBEE)

 

 勝者・KEN THE 390

 

 今回は先に発表しました。決して手を抜いているわけではありません(笑)

TAKUMA THE GREATはたしか一度KENさんと一緒にやってましたよね。正直な感想としては、そん時の曲の方が良かった、ですかね。ライザップや五郎丸などホットなワードが散りばめられていましたが、前回の方が良いと思いました。

「常に物事一面でしか見れない奴はまだ一年生」

KENさんのこのフレーズが好きです。その通りだ、って感じです。

二勝目です

 

 

04. Yes or No feat. JAZEE MINOR(Prod. MONBEE)

 落ち着いたトラックですね。なにか暗いイメージ、夜を想像させるような。

ワンハネでおなじみのJAZEE MINORですね。二人ともトラックにめちゃくちゃあってます。

 

勝者・JAZEE MINOR

 

これはもうHOOKの気持ち良さで決めました。これはJAZEE MINOR の大活躍だと。もちろんKENさんのバースも良いのですが、やはりHOOKの声がマッチしすぎていました。YES or NO と歌う彼の声が非常に気持ち良いです。

 

 

05. Nobody Knows feat. Lick-G(Prod. NAO the LAIZA)

  超若手有望株のLick-Gとの一曲。このアルバムで一番好きな曲です。

 

勝者・KEN THE 390

 

 これはKENさんの勝ちでしょう。個人的にはこのアルバムの全曲の中でも一番KENさんらしさが出ていると思います。僕のイメージ、KENさんの主張は「ディスは売れてる証拠 俺は一流だ」みたいな感じです。バトルではこの論法をよく使っている気がするのでその印象でしょうか。とにかくこの曲はそれが一番全面に出ていました。

本当にかっこいいフレーズがたくさんあるんですがあえて一つ選ぶなら最後のこれです。

「常に一途 ペンを握る これがベストだと言い切る 曲げず折れず続けるまだ今はNobody Knows」

 対してLick-Gですが、彼がダメだとか言うつもりは微塵もありません。彼の音源は初めて聴きましたが、予想を上回りました。高校生離れしたワードチョイスとラップだとは聞いていましたが、ここまでとは。若干SALUに似ている?スタイルでしょうか。SALUもあまり聴かないので憶測ですが。フリーの音源を出しているそうだのでぜひチェックしてみます。

 


06. YDK~やれば出来る子~ feat. KOPERU(Prod. ist)

  さあ真っ向勝負で勝ったKOPERUの二曲目ですね。これは某塾のCMですか? タイアップだったのか、と思って調べましたが分かりませんでした。多分違いますよね?

 

勝者・KEN THE 390

 

 この曲のKOPERUは真っ向勝負ほどではなかったと思います。すごくいいんですけど。もっとバチバチの曲の方が彼は輝くのでしょうか。でも音源は多分こういう生活に即した曲の方が多そうですけどね。HOOKでの「やればできる子」とバックで歌っているKOPERUはノリノリだろうなーなんて想像してしまいます。

 というわけでKENさんの勝利

 


07. Someday We'll Know feat. ist(Prod. ist)

 初めて聴いた時は、KREVAのトラックかな?なんて思いました。SPACEに収録されていてもおかしくなさそうな、宇宙感があります。ProdのistはHOOKで参加しています。

 

勝者・KEN THE 390

 

 これはまあ消去法ですかね。HOOKはもちろんいいんですけど、そこまでうおおおおとはなりませんでした。なのでKENさんにしました。ただこの心地いいトラックにこの心地いい声は良い組み合わせですね。 逆に言うとKENさんとはあまり良くない組み合わせなのかも、なんて思ってしまいました。

 


08. Bangin'(Prod. BYGdaddy)

  

勝者・KEN THE 390

 

 これはもう圧勝ですね。だれがなんと言おうとKENさんの勝ちです。完膚無きまでの勝利です。

そりゃそうですね。唯一のソロ曲ですから。これは自分と勝負したという形でしょうか。正直PVで見た時はそんなに好きではありませんでした。ライブ用の曲かな、と。

思わず首を振りたくなるリズムですね。トラックも独特です。

 

 

09. How We Do feat. 彩-xi-, FALCO & SHINO(Prod. NAO the LAIZA)

 客演は二組とも知りませんでした。でもなかなか痺れましたね。かっこいいです。

 

勝者・彩-xi-

 

個人的に一番好みでした。耳をつんざくようなラップです。いやあ、いいですね。まあ内容的にはよくあるセルフブーストですね。ですがHOOKがいいので、気持ち良く聴けます。みんな特徴があるので飽きないです。

 

  

10. Check The Rhyme feat. KLOOZ, YURIKA, KOPERU(Prod. BYGdaddy)

  さあ、最後の曲。DREAM BOYの面々ですね。何も見ず初めて聴いた時、YURIKAのバースがKOPERUに聴こえたのは僕だけでしょうか。「ちょっと声が低いKOPERUかな?」と思ってしまいました(笑)

 

勝者・KOPERU

 

 ラップがうまいですね、単純に。先ほども書きましたがとにかく聴いていて心地いい。

寿限無寿限無後光がさすMC 海砂利水魚尽きないこのテクニック」

この言葉の気持ち良さですね。

YURIKAは普段聴かないですが、男勝りなラップですね。KLOOZはフロー勝ちですね。KLOOZを勝者にしようと思ったぐらいです。彼の音源もぜひ聴いてみたいです。

 

 


11. 真っ向勝負 feat. MC☆ニガリ, KOPERU, CHICO CARLITO, 晋平太(Instrumental)

12. Make Some Noise feat. ZORN, NORIKIYO(Instrumental)

 

この二曲はinstなのでノーゲーム。

疑問なのですが、このinstは本当に必要なのでしょうか?

これを本気でアルバムとして出しているのであれば僕はinstを入れるのを反対します。シングルの延長としてならinstありですけど。やっぱりアルバムなら最後までノンストップで聴きたいです。僕はアルバムリピートするので、毎回この二曲を飛ばさなければならないのが面倒でした。どうかこのブログがKENさんにまで届いたら、考えてみていただきたいです。

 

 

さあ以上で真っ向勝負終了です。

 

結果は6勝4敗でKEN THE 390 の勝ち越しです!

いやー、よかった!!

 

あくまでこれは真っ向勝負という題名から取った企画です。

皆さんがこのアルバムを聴く時の参考になればと思い、勝敗をつけました。

本音はもちろん全員リスペクトしているので、勝敗などありません(笑)

ぜひともチェックしてみてください!