music&me

Japanese Hiphop のアルバムについての主観的感想を述べていきます。あなたが日本語ラップを好きになるきっかけになれば幸いです。

『KEN THE 390 真っ向10番勝負』真っ向勝負/KEN THE 390

アーティスト: KEN THE 390

アルバム: 真っ向勝負

リリース: 2016/02/10

 

さあ、今回はKEN THE 390のミニアルバムの感想を書いていきましょうか。

どうでもいいですがKEN THE 390って書くの面倒ですね(笑)

この先はKENさんと書かせていただきます(笑)

 

初めてKENさんの曲を聴いたのは多分マボロシの「饒舌エクスプレス」です。キレッキレのラップでかっけえええってなったのを覚えています。

それから漢さんとのバトルを見てフリースタイルも出来んのかってなってさらに注目するようになりました。

しかし音源に関してはYouTubeに上がっている曲をチェックするぐらいしかしてませんでした。

なので音源集としてしっかり聴くのは今回がほとんど初めてです。

(シングルコレクションも聴いてたのですが、これは気に入った曲しか聴いていなかったので)

 

続きを読む

『はたらくおじさんの生きる今』 Bitter, Sweet & Beautiful/RHYMESTER

アルバム: Bitter, Sweet & Beautiful

アーティスト: RHYMESTER

リリース: 2015/07/29

 

こんにちは。今日も元気に生きています!笑

 

さてさて今回はライムスターです!

僕が大好きなライムスターです。

 

彼らを初めて知ったのは、神輿ロッカーズでした。

 

そう、僕はキックからライムスを知ったのです(笑)

キックについてもまたいつか書きたいですが、今日はライムスターです。

 

中3で出会い 現在(二十歳)までずっと聴き続けております。まさしくお世話になっています。

 

今日はそんなライムスターが2015年にリリースしたアルバム『Bitter, Sweet & Beautiful』について書きていきます。

 

なんというか、まず題名からして大人っぽいですよね。

そしてジャケからもそれは漂っています。

 

f:id:nonameletter:20160327103415j:plain

 

そんなこのアルバム。僕がの感想はこうです。

 

『はたらくおじさんの生きる今』

 

 

さあそれでは一曲ずつ感想を書いていきます

 

1. Beautiful - Intro

 さあ一曲目。こちらはライムスターではおなじみのイントロですね。今回はbeuatifulのトラックを用いていますね。このトラックを出しておくことでこれがメインと分かり、ここに二人のラップがのることへの想像を膨らますことが出来ます。さあここから始まります。

 

2. フットステップス・イン・ザ・ダーク

 実質的な一曲目。初めの曲であるが全体を見渡した曲。宇多丸師匠はこの曲のリリックを一番最後に書いたと言っております。曲調は暗めですね。ですがしっかりとラップを載せているので、暗闇の中の力強さを感じる曲に仕上がっています。まさしく最初の曲にふさわしいですね。

 

3. Still Changing

 全曲とは打って変わった明るい曲です。2016年一発目の発表の曲ですね。たしかレーベル移動してから一発目だったと思います。この曲はDさんもさることながら宇多丸師匠が炸裂していますね。「迷えば普通先人に問うが こちとらとうに前人未到さ」が一番痺れました。師匠、かっこいい。

 

4. Kids In The Park feat. PUNPEE

 つづいてのこの曲も明るめの曲です。公園をテーマにそこで行われることやそれを通しての成長について歌ったものですね。PUNPEEがHOOKで参加していますが、これがいい味を出しています。あまりPUNPEEを聴いたことがなかったのですが、なんと耳障りの良い声だこと。「子供にできて大人にできぬわけなどないさ 僕らはできる」まさしくその通りですね。

 

5. ペインキラー

 KREVAのトラックの一曲。この曲が初めてのKREVAプロデュースらしいですね。たしかにトラックからクレバ臭がします。「心臓」あたりに入っていてもおかしくなさそうな感じです。甘いトラックです。アルバムの中でも一番落ち着いている曲ではないでしょうか。好みが分かれるのかな? なんて思いました。

 

6.Beautiful-Interlude

 こちらは一曲目と同じく、beautifulのトラックを使った繋ぎですね。一度クールダウンを促すかのような、そんな意図を感じられます。ここから中盤戦がスタートする、といった感じでしょうか。 

 

7. SOMINSAI feat. PUNPEE

 きました、PUNPEE客演二曲目ですね。初めて聴いた時は「なんじゃこのトラック!」と驚きました。ノリにくいのかノリやすいのか、なんて心配しましたが、聴けば聴くほどノレる曲です。HOOKはみんなで歌えそうな仕上がりになっています。宇田丸師匠のバースが一番好きですね。PUNPEEのけだるいラップも超かっこいいですが。

 

8. モノンクル

 これもプロデュースはPUNPEEです。「おじさん」をテーマにした、ライムスターらしい曲です。こういうテーマならJINさんがラップしても面白いんじゃないかなあなんて想像しました。聴きどころはDさんの「おじさん」ですね。リズム使いがうまいです、さすがです。

 

9. ガラパゴス  シングル(PV作品)の中ではこれが一番好きですね。トラックはBACHLOGICです。なんてたってかっこいい。まさしく日本語ラップのアンセムです。日本語でラップする覚悟やかっこよさを前面に打ち出した曲です。ガラパゴス(独自の進化)を良しとする、いや良しとするというか肯定するというスタンスでしょうか。最後のDさんのバースが響きました。

 「君は違う。何が違う? 何か違う 何かが違う。その違いを誇れ異端児たち 黙らせろあのアンチたち」

 

10. The X-Day

 このアルバム唯一のMr.Drunkプロデュースですね。Dさんのトラックが好きなので本当はもっと聴きたいのですが、その分この曲に濃縮されています。綺麗なトラックだ、と僕は思います。まるで何かの映画を見ているような気分になれる曲です。僕はピクセルという映画を思い出しました。宇宙からゲームのキャラが地球を侵略しにくるという内容の映画です。とても聴きやすい、でも深い。

 

11. Beautiful

 おそらく一番綺麗なトラックでしょう。このアルバムの中でも最も大事な曲の一つでしょう。「美しくあること それが唯一のプロテスト」と宣伝文句にもあるように、ここに言いたいことが詰め込まれているのだと思います。1や6に同名の曲もあります。それほどこれメインの曲なのでしょう。ですが、アルバムを通して聴いた時、僕にはあまり印象に残らなかったというのが正直な感想です。聴き心地の良さが故でしょうか。残念です。ただこの先の曲は少し雰囲気が変わるので、その分岐点という意味でも大きな意味を持っている曲です。

  

12. 人間交差点

 ここからの三曲の流れがたまりません。短い用事をする時は、ここから再生したりします。ああ、終わりに向かっているんだなあ、なんて感じさせられます。この曲はお二人のラップがどちらも素晴らしい。お互いを高め合っているような印象があります。最後には掛け合いもあるので、本当に好きです。ライブで盛り上がるんだろうなーと想像しています。僕も言いたいです。ヘイヘイヘーイ

 

13. サイレント・ナイト

 人間交差点のポップさとは打って変わったトラックです。しんみりするような、夜を連想させるような。まさしくサイレント・ナイトという題名にぴったりです。ぴったりだからそういうタイトルになったんでしょうが(笑) 1バース目のDさんの「止めないで My babies your daddy's alraight 心配ない My babies just have a good night」の歌い方がたまりませんね。ここでDさんに惚れ直しました。宇田丸師匠の「誰よりも 何よりも 愛してんだ自由を」もぐっときました。これを聴きながら寝たくなります。だがそうはさせてくれないラストチューンが待っています。

 

14. マイクロフォン

 「マイクロフォン」なかなか挑戦的なタイトルな気がします。全てのラッパー、いやミュージシャンが使うその機械。それをアルバムのラストに持ってくるなんて。だが、そこにこそライムスターの覚悟が見えると思います。ラッパーというマイク一本でのし上がる世界で常にトップランナーを走ってきた彼らだからこそ言える言葉が詰まっています。サビもいいですが、各バースもたまりません。特に宇田丸師匠のバースは「ラストバース」に似た勢いと力強さを感じられます。「武器は剣? いや ペン+マイクロフォン」なんて、ほんとうラッパーしか言えない言葉じゃないでしょうか。

「そうさ棒さ ただの棒さ されど人生棒にふる価値ある棒さ」

こんなことを言えるDさん、さすがです。これまでずっと日本語ラップを牽引してこられたからこそ言えることですね。このアルバムの中でも一番のパンチラインだと思います。

 

 

 以上で全曲感想は終わりです。

全体を通して思ったことは、さすがライムスター、ということです。

どんどんコンセプトアルバムとしてのクオリティーが上がっていますね。

このアルバムは現代のコンセプトアルバムの中でも最高峰ではないでしょうか。

アナログが大好きな彼らだからこそ、20年以上このフィールドで戦ってきた彼らだからこそ、このコンセプトでここまで素晴らしいアルバムを作れたのでないでしょうか。

まさしく「はたらくおじさんの生きる今」です。

次作はいつでしょうかね。楽しみです。

 

『ラッパー晋平太の強さと哀愁』 DIS IS RESPECT/晋平太

 

アルバム: DIS IS RESPECT

アーティス: 晋平太

リリース: 2016/02/06

 

さあ、今日は晋平太です。

フリースタイルキング、フリースタイルの変態、など色々呼ばれていますが、とにかくフリースタイルが上手い、強い。

最近では運転者問題もありますが、僕は晋平太のラップは大好きです。

彼はよくナルシストと言われますが、それもラッパー晋平太の大きな特徴の一つですね。

 

僕が晋平太を知ったのは、以前にも紹介しましたR−指定と同時です。

そう。つまりあの戦い。

UMB2010本線 一回戦です。

当時の僕はR−指定が大好きだったので(今も大好きです)あの結果にはとても歯痒い思いをしたのですが、その後冷静に見ると、やはり晋平太の上手さには頷かざるを得ないという感じでした。

あの大会の晋平太はまさしく神がかっていましたね。

決勝もそうですが、JAG-MEとの試合も凄かったですね。

 

まあMC BATTLEのことは置いておいて、今日はアルバムです。

そんな晋平太が2016年(今年)に出したアルバム『DIS IS RESPECT』

 

f:id:nonameletter:20160327104823j:plain

 

なんたるダサさ。

これが彼の良さである。そう良さである。

 

僕はアルバムを通してこう思いました。

 

『ラッパー晋平太の強さと哀愁』 

 

 

さあそれでは、一曲ずつ感想を。

 

1. はじめの一歩 produced by DJ TAIKI

 始まりの雰囲気がしっかりとある曲です。ただアルバムをループ再生していると最後の曲にも聴こえるような気がします(笑) なんでしょうかね、いい曲だと思いんですけど、少しパッとしないというのが正直な感想です。ライブとかで盛り上がるのかな? なんて想像しました。

 

2. FREE STYLE MIND produced byDJ CELORY aka MR.BEATS

 MR.BEATSトラックですね。トラックはとてもいいと思います。宇宙を連想しそうなトラックとラップです。HOOKはスクラッチでかっこいいですが、少しダサいような。そんなこともないか? 全体的に落ち着いてラップしているなあという感じです。韻をガンガン踏むというよりはしっかり伝えたいことをメインにしているのかなと思いました。

 

3. CHECK YOUR MIC produced by DJ CELORY aka MR.BEATS scratched by DJSHOW

 きましたきました。これがリードトラックですね。PVはあまり好きではありませんでしたが、曲はとにかくカッコイイ。MC BATTLEのパンチラインをふんだんに詰め込んでいます。トラックもMR.BEATSで文句なしにかっこいいです。バトルを見ている人ほどアガれる曲なのではないでしょうか。もちろん知らなくてもかっこいいと思える曲だと思います。ただ「今日勝つために〜」のパンチラインはそろそろ音源で使うのはやめた方がいいのではないかと思います。これまでにも聴いたことがあるのでそろそろクドいかと。もちろんこのパンチライン自体は最高に好きですが。


4. 末期症状 2015 feat R-指定(Creepy Nuts) produced by DJ TAIKI

 なんだかんだこれが一番かっこいいかな。アルバムにこの曲が収録されていると知った瞬間にまず聴きました。R−指定との共演。しかもあの名曲「末期症状」。これはあがらずにはいられません。晋平太がジブラ、R−指定がmummy-d、という構図でしょう。全体を通してもこの曲の晋平太が一番良いと思いました。

「俺は日の丸のリアル8マイル リアルフリースタイル界じゃ永久欠番 B−BOYだがA級戦犯」が僕の中でのパンチラインです。必聴の曲です。


5. ラップゴッコ produced by SHIGE from BUZZERBEATS

 末期症状からの箸休め的な曲でしょうか。だいぶ曲調が変わります。サイファーやフリースタイルにまつわることを扱っています。途中までは、これは捨て曲かな、なんて思ってましたが、3バース目でしっかりかましてくれました。早口踏みまくり晋平太を発揮しています。

 

6. 世間知らず feat J-REXXX produced by BooKEY

 J-REXXXはこの曲で初めて知りました。良い声だなと、感動しました。その声で「俺は世間知らず」と歌うと、なかなか哀愁漂う感じです。この曲はトラックとJ-REXXXの歌と晋平太のラップがしっかり噛み合っています。やはり晋平太はこんな感じの内面の弱さをさらけ出すようなラップも似合いますね。R−指定もそうですが、バトルの強さとは違った一面を見せられると、より好きになってしまいます。そんな一曲でした。


7. ペーパートレイル feat R-指定(Creepy Nuts) produced by DJ 松永(Creepy Nuts)

 聴く前「おいおい、またR−指定出てるやん」

   後「おいおい、そんな使い方かよ」

 まさかのR−指定はHOOKのみでの参加。ちょっとガッカリしました。ただ、その代わり、「あ、R−指定はこういう使い方も出来るんか」とも思いました。なんとも言えない寂しさを含んだ声で歌っています。晋平太も哀愁漂うラップをしています。ラッパーには欠かせない「鉛筆」を扱った一曲。ラッパーならではの曲です。良いです。


8. NJ~ナゾノジシン~ feat MR Q from RAPPAGARIYA & 呂布カルマ produced by DJ YUTAKA

 CHECK YOUR MIC のカップリングです。豪華なメンバーですね。呂布カルマの音源を普段聴かないのですが、この曲ではしっかり存在感が光ってます。テーマはもちろん謎の自信。まあHIP HOPによくあるセルフブーストの曲ですが、そこを謎の自信という言葉に落とし込むことで少しキャッチーになったのかな、と推察しています。晋平太の「ラッパーってのは犯罪者じゃねえ ヒップホップは免罪符じゃねえ」が痺れました。さすが晋平太。

 
9. NOMAN NOPERFECT feat SHINO produced by SHIGE from BUZZERBEATS

 これも哀愁漂う一曲に仕上がってますね。トラックからしてその臭いがしっかりしています。嫌いじゃないのでいいんですが。まさしく題名通り「誰も完璧じゃねえ」という曲です。HOOKで被せの女性の声があってこれがまた良い味を出しているなあ。晋平太らしくしっかり踏んでますね。全曲そうですが(笑)


10. 初期衝動 produced by DJTAIKI

 末期症状の次に好きな曲ですね。晋平太のヒップホップへのアンセムなのではないかと感じました。彼の半生がわかるような、そんな曲です。気合いが感じられます。サビも分かりやすく、ストーリーも出来ていて、このアルバムの中でも完成度の高い曲です。最後の8小節も良いです。短く、詰め込んだ、力のあるバースです。

「地元滑走路にして羽ばたけ 振り返れば狭山の茶畑 夢見てた飛行機に乗ったんなら窓を開け 夢をばら撒け 道が暗けりゃ自分が輝け 汗をかけそして働け 俺の背中に親の面影 子供達まで繋げ」


11. 思えば遠くへ来たもんだ produced by SHIMI from BUZZERBEATS

 これもまた哀愁ソングですね。ライブ会場で迷子になったことやライブでのことなどが語られています。トラックもよく雰囲気がめちゃくちゃ出ています。 個人的には晋平太のHOOKの中でもかなり好きな方です。ストーリーがしっかりしていて分かりやすいです。思えば遠くまで来たもんだ。僕はまだそういうことを思う程遠くへ行けてないんだなあ、と少し切なくなりました。

 

12. 365×10 produced by MICHITA

 さあ、ラストチューン。終わりにふさわしいトラックですね。どこかで流れてそう。ラッパーとしての人生について触れています。10年というその幅はどこから来たのでしょうか。ラップを始めてから10年ということでしょうか。恋人と出会って10年なのでしょうか。よく分かりませんでした。こんなこと書くと駄作だと思われるかと思われますがそんなことはないんですよ。いい曲なんです。365×10と連呼している曲です。いや、いい曲なんです。

 

 

全体を通しての感想としては、CHECK YOUR MIC、末期症状、NJなど強い曲もあれば、その他の曲のように哀愁漂う曲もあるなあという感じです。バリバリのパーティーチューンなど、他のバリエーションがあってもいいんじゃないかなと思いました。率直に言うと、哀愁系の曲が多かったということです。本人がどこまで意図しておられるのか分かりませんが、僕には似た系統のトラックが多かったかなと。どれもいいトラックなんですけど、少し固まってしまったのでは。

冒頭も言いましたが僕は晋平太のラップは好きです。なので次のアルバムもぜひ期待しています!

 

長くなりましたが以上です。

ありがとうございました!

 

 

 

『モラトリアム進行形』Creepy Nuts 「たりないふたり」

 

こんにちは。

これからこのブログではJapanese HipHopを中心に音楽(主にアルバム)のレビューを書いていこうと思います。ぜひ皆さんが新しい音楽と出会えるきっかけになりますように。

 

そしてこれが記念すべき第一回目の記事でございます。

第一回目に紹介するアルバムはこれです!

 

f:id:nonameletter:20160127092140p:plain

 

Creepy Nuts 1st Mini Album 「たりないふたり

 

『自意識過剰 被害妄想 自己顕示欲の大暴走 偏見まみれの色眼鏡かけて今日も視界良好』
名実ともにフリースタイルMCバトル日本一のラッパー「R-指定」と、ターンテーブリスト・プロデューサーとして活躍する「DJ 松永」による、1DJ1MCユニット「Creepy Nuts」。
2人のねじ曲がった精神性をひけらかす、自己紹介を超えた“自虐紹介作品"がここに完成。(Creepy Nuts 公式サイトより)

 

曲名は以下です

 

1. 合法的トビ方ノススメ
2. みんなちがって、みんないい。
3. 爆ぜろ!! feat. MOP of HEAD
4. 中学12年生
5. たりないふたり

 

僕がCreepy Nuts と出会ったのはR-指定を知ってからです。

R-指定といえば言わずと知れたUMB3連覇という偉業を果たした最強のラッパーです。

UMBというのはMCバトル(即興のラップ)の日本で一番有名な大会です。

その大会で3連覇、さらに大阪予選に至っては5連覇もしています。

僕がそのR-指定と出会ったのはそのUMBの2010年の第一回戦の晋平太戦です。これでR-指定を知った人も多いのではないでしょうか?

youtubeにもあがっているのでぜひ見てみてはいかがでしょうか。


2010年UMB 1回戦 R指定VS晋平太

(よく削除されるのでリンク切れの時はぜひ検索してみてください)

 

こんなラップの化け物のR-指定がDJ松永という相棒と共に活動しているのがCreepy Nuts です。

DJ松永はヒルクライムの専属DJとしても活躍している実力のあるDJです。

彼名義で出しているアルバムもありとても素晴らしいのでまたいつかご紹介します。

 

さてそろそろアルバムの紹介にいきましょう。

グダグダ書いてても仕方ないですよね(笑)

 

このアルバムを聴いた僕の感想は

 

『モラトリアム進行形』

 

それでは全曲紹介


1. 合法的トビ方ノススメ

 このアルバムのリードトラック。とにかくあがれる曲です。ドラッグや援交などを題材にした最強にのれる曲です。この曲は以前からLIVE版がyoutubeにあがっていたので特に早く聴きたかったです。これは盛り上がること間違いなしの一曲。MVもあるのでぜひ見てください。これがまたかっこよくてさらに笑える。R-指定がDJ松永に止められる(飛ばされる)ところが僕は大好きです。

 

2. みんなちがって、みんないい。

 アンダーグラウンドを見事に風刺した一曲。R-指定がこれまで培ってきた様々なフローをたっぷり聴けます。本当に多変幻自在なフローです。フローというかモノマネ?女性のラップも出来るんですね(笑)これは同業者はどう思って聴いてるのかが気になります! 


3. 爆ぜろ!! feat. MOP of HEAD

 これものれる曲です。MOP of HEADというロックバンドを迎えてのロックとラップのミクスチャー。これだけ絶え間ないラップをよくできるなと、そのスキルに驚きます。さらにそのラップを引き立てるMOP of HEADの音楽にも感動です。面白い言い回しが多いので聴いていて飽きない曲です。


4. 中学12年生

 まず題名からして怪しさがありますよね(笑)これはお二人の中二病っぷりを込めた曲なのでしょうか。歌詞は中二病っぷりがしっかりと表れてますが、そこをラップスキルで見事に作品に昇華している、というのが僕の感想です。かっこいいです!

 

5. たりないふたり 

 「合法的トビ方ノススメ」や「爆ぜろ!! feat. MOP of HEAD」がMVや先行配信されていたのでおそらくこの二曲がこのアルバムのリードトラックなのでしょう。だがしかしこの曲名がアルバムの名前にもなっている通り、この曲なしにこのアルバムは語れないでしょう。

『自意識過剰 被害妄想 自己顕示欲の大暴走 偏見まみれの色眼鏡かけて今日も視界良好』

というのはこの曲から来ている言葉です。

個人的にはトラックもラップもこの曲が一番好きです。南海キャンデーズの山ちゃんとオードリーの若林のふたりのコンビが出演していた番組が「たりないふたり」という名前で、そこからとったと言われています。

この曲が最もふたりらしさが表れていると思います。特にトラックの「ラストの曲」感がたまりません。欲を言えばフルアルバムの最後で聴きたかったぐらいの素晴らしいトラックです。

自分たちの引っ込み事案なところをさらけ出し、そして自らを「たりない」と評す。ただ曲の最後の本音をぶちまけるところは「たりない」に共感できる僕は聴いていて気持ち良かったです。「よくぞ言ってくれた!」みたいな感じで(笑)

 

 

とにかくおすすめします。大人からすれば、中二っぽくて子供向けじゃないの? と思うかも知れませんが、しっかりそういう人も唸らすラップとトラックがあります! 彼らがこれからの日本のHipHopシーンを変えていくのではないかな、と期待しています。

最後にリードトラックの「合法的トビ方ノススメ」のMVとアルバムのTrailer、iTunesのリンクを貼っておきますので気になる人はぜひチェックしてみてください!!

 


Creepy Nuts(R-指定&DJ松永) / 合法的トビ方ノススメ 【MV】 Clean Ver.

 

www.youtube.com

 

 

 

 

たりないふたり

たりないふたり